
薬機法セーフ判定|化粧品・サプリの危ない表現を出す
薬機法第66条の対象は「何人も」です
広告主だけではありません。広告代理店、掲載メディア、アフィリエイター、インフルエンサー、記事を書いたライター本人まで含まれます。
ここが景品表示法のステマ規制との決定的な違いです。ステマ規制(景表法第5条第3号)で措置命令を受けるのは商品を供給する事業者であって、依頼を受けて投稿した第三者自身は告示の規制対象ではありません。薬機法は違います。書いた本人が対象です。
罰則は第85条で2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金(併科されることもあります)。加えて2021年8月1日から課徴金制度が施行され、対象となる商品の売上額の4.5%(対象期間は最長3年)が課され得ます。
点検する10項目
- 商品カテゴリの特定 — すべての判定の土台。化粧品・医薬部外品・健康食品・医療機器・雑貨で言えることが根本的に変わります
- 化粧品の効能効果56項目の範囲 — 標ぼうできる範囲は56項目に整理されています
- 身体の構造・機能への影響 — 「ターンオーバーを促す」「代謝を高める」「血行を促進」
- 疾病の治療・予防の標ぼう — 「治る」「改善する」「予防する」
- 医薬品的な用法用量・形状 — 「1日2粒を朝晩の食後に」のような服用方法の指定
- 健康食品の医薬品的効能効果 — 46通知(昭和46年6月1日 薬発第476号)の4要素(成分本質・効能効果・形状・用法用量)
- 最大級・誇大表現 — 「最高の」「完全に」「万能」。医薬品等適正広告基準では最大級表現は原則不可
- 体験談・ビフォーアフター — 「個人の感想です」を付ければ許される、という扱いはしません
- 打消し表示 — 注記が本文と比べて極端に小さい・離れていないか
- 医薬部外品の承認効能の範囲 — 承認を受けた効能の範囲でしか標ぼうできません
返ってくるもの
判定サマリー(重大/注意/指摘なし)。前提として置いたカテゴリを必ず明記します。
指摘一覧は必ず原文を引用して示すので、どこの話か迷いません。重大と注意を分けて並べます。
NG → OK 言い換え表。この分野で最も使う部分です。同じ訴求を保ったまま範囲内に収まる言い換え候補を複数出します。**言い換えが成立しない場合は「言い換え不可」とはっきり書きます。**ごまかしの言い回しは出しません。
そして書き直した安全版の全文。訴求力を落とさずに直します。安全にするために魅力を削るのでは実務で使えません。効能を弱めるのではなく、言える範囲で具体的にします。疾病訴求が使えない場合は、使用感・成分・設計思想へ柱を移します。
最後に確認してほしい事実(この医薬部外品の承認効能は合っていますか、この試験データの出典はありますか、等)を返します。
正直な限界
- 法的助言ではありません。 最終判断は事業者と、必要に応じて弁護士・薬事の専門家・ASPの薬事チェックが行うものです。
- 判定はあなたの申告したカテゴリに依存します。 同じ言葉でも化粧品なら可・健康食品なら不可、が頻繁に起こります。ここが最も重要な入力です。
- 指摘は網羅ではありません。 「指摘ゼロ=安全」ではなく「この10項目では引っかからなかった」という意味です。
- 成分や承認の事実は確認できません。 実際の配合や承認内容は、あなたにしか分かりません。
- 貼られたテキストだけを読みます。 アカウントにアクセスせず、リンク先も商品ページも開きません。
- 法令と運用基準は変わります。 厚生労働省と所管自治体の最新の公表内容で必ず確認してください。出力にも毎回この一文を添えます。
断ること
理由を添えて断ります。規制をすり抜ける書き方、承認を受けていない効能を書くこと、体験談・ビフォーアフターの捏造や写真の演出指南、医薬品的な効能を暗示させる遠回しな表現づくり。
このスキルの目的は、表現を適正な範囲に収めることです。抜け道を作る依頼には応じません。
